最近流行りですよね。
パソコンやタブレットを利用して家で授業が受けられる、みたいなもの。
流行りと言っているのは、みんなやってるとかじゃなくて、その売り込みが流行ってるということです。
個人的には、ほとんどの中学生に対してこの形式で映像授業をしても成功しないと考えています。
この手のものの売りは、外に出なくても学習が進められるとか、タブレットで楽しくできるとか、自分の都合のいい時にできるとか、自分のペースで進められるとか、何度も繰り返し見られるとか、費用が抑えられるとかですかね。
外に出なくても学習が進められるのは、唯一純粋なメリットですね。
雨の日も風の日も関係ないですから。暗い夜道を帰ることもありません。
タブレットで楽しくできる…
中学生がタブレットを楽しんで使っているのは、楽しいアプリを使いたいからです。
LINEとかパズドラとか、そういう楽しいものをしたいだけです。
タブレットで勉強ができても、最初興味本位でやってみるだけで、すぐにやめてしまうでしょう。
同じタブレットにLINEやパズドラ入ってればそっちを開きますよ。
入ってなければ?そのタブレットはホコリをかぶるだけです。
自分の都合のいい時にできる…自分のペースで進められる…
そのはずなのに結局できなくなる子がたくさんいますよね、毎月届くあの有名な進〇ゼミ…同じことになりますよ。
本とかじゃなくて映像授業ならならやるかも?そんなわけないですよ。
テレビで中学内容の数学の映像授業がやってるとして、テスト前でもなく見ると思いますか?思わないですよね。
まぁ、テスト直前に課題を終わらせるために見るだけで、役目はそれで終わりだと思いますね。
何度も繰り返し見られる…
そもそも何度も繰り返し見なければならないような授業ってどうなんでしょう。
同じ映像を何度も見ればわかるんですかね?最初見てわからなければ、何度見ても同じじゃないでしょうか。
どれだけ客観的に考えても、それを始めた子の学力が上がる気がしません。
だいたい、映像授業なんて発想は昔からありますし、存在もしています。
それが今になってやたらと売り込まれているのは、家庭にパソコン、タブレット、そしてインターネット環境が整ったからです。
それによって、企業にとっては費用を抑えることができて、売りやすくなったからです。
そりゃ〜塾に通わせることよりは費用は抑えられるんでしょうが、学力が上がる見込みの薄いものに中途半端にお金を使うのはどう考えてももったいない気がします…
(これは週に1、2回1時間程度で費用を抑えて個別指導塾に通わせるのも同じです。)
学力を上げるには、このパソコンやタブレットを利用して家で授業が受けられるという映像授業と、真逆の環境が必要だと思います。
わざわざ外に出なければ受けられないライブ授業、教室という学習するための環境、ある程度勉強するために強制される時間、成長のために必要な学習ペース、二度と繰り返されない授業だからこその緊張感。
比べてしまえば費用はかかりますが、その差額に相応する以上のものは得られると思います。
本気で教育をしている先生はみんなわかっています。
授業だけで中学生の学力を上げていくのは、ほぼ無理。(映像授業でなんてとんでもない。)
授業だけで学力を上げれる子がいたとしても、それはおそらく全体の5%にも満たない。
いくら授業が上手な先生でも、それだけではほとんどの中学生の学力を上げられないのです。
学力により強く影響するのは、子どものことを知り、その上での授業だけでないさまざまな直接指導。
日々コミュニケーションをとる。学習面を中心に誰よりも子どもを知る。
その上で、タイミングを逃さず正しい教育を、時には厳しさを伴う指導を、成長を期待して粘り強く続ける。
それこそが中学生の成長促し学力向上をさせてあげられる、と塾生と日々過ごす中で確信をもっています。